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■「ぶり子」も「わさお」も堪能
明るい初夏に訪れた五能線を再び取材した。地吹雪で周囲が真っ白になり何も見えなくなる。立っていられないほどの日本海からの強風という厳しい環境。それでも沿線に暮らしていたのは、夏と同じく優しく、おおらかで楽しい人たちだった。(文 藤浦淳) 「車の運転、大丈夫ですか? すごい地吹雪でしょ」 携帯電話に、宿泊を予約していた民宿「東洋赤羽」(青森県鰺ケ沢町)の女将・磯辺政子さん(60)から電話がかかってきた。 確かにすごい。風の強弱にあわせて雪が吹き付けたりやんだりする。その度に景色が消えてはまた、現れる。「大丈夫です。なんとか走れます」「もう心配で心配で。気をつけてくださいね〜」 強風で、大阪からの寝台特急「日本海」は6時間遅れで弘前に着いた。駅前でレンタカーを借りたが、北日本の日没は早い。列車撮影の時間はほとんどない。とりあえず60キロほど離れた宿へたどり着かねば。 それでもチャンスはあった。午後4時4分木造駅(青森県つがる市)着の列車なら、駅から狙えるはずだ。地吹雪の中、一か八か。駅員さんに駅への立ち入りをお願いしたら、「どうぞどうぞ」。なんとも気安く入れてくれた。 プラットホームの端に立っていると、吹雪の向こうにかすかな列車のヘッドライト。「これでは写らない!」。そう思った瞬間、不思議と風がぴたりとやんだ。群青色にくれなずむ幻想的な景色の中、雪煙を上げて列車が姿を現した。 ◇ 磯辺さんの母、せつさんの話は本当に不思議だ。49歳の時、病に伏しつつ「高野の弘法に行きたい」と言い出した。金剛峰寺(和歌山県高野町)を訪れたあと、全国の霊場を巡って元気を取り戻して力を授かり、多くの人を助けたという。 そして昭和55年、夢のお告げで、東北を代表する霊場・赤倉山(青森県)と羽黒山(山形県)から一文字ずつ取り、上に東洋を付けた名前の民宿を始めるよう節子さんに言った。 「すべて運命で決まってるの。だから落ち込む必要もないし、悩むこともない。亡き母はそう言い続けていました。なんで私が民宿を、と最初は悩んだけど、焦ることもない、なるようになるんです」 その東洋赤羽で、朝食に冬の味覚ぶり子を味わった。ハタハタという魚の子で、余りに固いのでガムのようにかんで中の液だけを味わう珍味だ。しかし、帰途に訪れた秋田県能代市の居酒屋「かつら」で出してくれたハタハタの塩焼きのぶり子は柔らかだった。「焼くとなぜかこうなります」とご主人が教えてくれた。 ◇ 毛むくじゃらで人気の“ぶさかわ犬”「わさお」は、五能線のすぐ傍らにすんでいる。 本名はレオなのだが、今やわさおとして映画出演のオファーもくる超有名犬。飼い主で、イカ焼き店を経営する菊谷節子さん(66)は言う。「秋田犬だからね〜プライドは高い。それにこの子はもともと捨て犬でしつけができなくてねえ、本当に大変なのよ」 でもカメラを向けると意外とおとなしい。「最近はカメラ向けられるといい子になるの」とか。澄ましていてもわさわさした毛が暖かそうで、不思議と愛嬌(あいきよう)たっぷりの姿に寒さも疲れも忘れることができた。 ・ <訃報>清水勇さん84歳=元社会党衆院議員(毎日新聞) ・ <愛知県>一般職給与4%減 2年連続抑制へ(毎日新聞) ・ 証人に裁判官ツッコミ「届出印の保管はそんなに軽いこと?」(産経新聞) ・ <陸山会土地取引>「1億円は小沢氏側要請」水谷建設元幹部(毎日新聞) ・ わいせつ容疑の整復師、不起訴不当=「被害者供述、不自然さない」−横浜検審(時事通信) PR |
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